2014年2月23日日曜日

都知事選 得票から考えたこと

 今回の都知事選は盛り上がりに欠けた結果となってしまった。
 しかし、注目するところはいっぱいあるだろう。
 前回、石原国政復帰に伴う選挙では共産党から生活の党までが脱原発・反貧困の宇都宮を支援するという状況だった。
 しかし、今回は脱原発を主張していた小泉が細川を立てるという新たな状況が生まれ、宇都宮支援をした脱原発市民グループの一部が脱原発一本化=宇都宮降ろしをはじめたのである。盛り上がる脱原発運動の分断を日本中が危惧しながら始まったのである。この「一本化」運動なるものの欺瞞さはこちらのページを参照してもらいたい。
 脱原発だけのシングルイシュー選挙はおかしいという論はその通りだと思う。しかし、舛添の当選をもってそう言っていた人達が「脱原発は選択されず」というのもおかしい。この選挙は脱原発だけを問う選挙ではないのだから。しかし、脱原発を示していた宇都宮、細川の得票から脱原発について考えるのは有益だと思う。

 さて、当選した舛添の要因はなんだったか。それは自公の組織力ほかならない。2位宇都宮、3位細川の得票合計しても舛添に勝てなかった自治体を見ると自公の強い地域である。宇都宮・細川の得票合計が上回ったところをみると、
  新宿、文京、目黒、世田谷、渋谷、杉並、中野、武蔵野、三鷹、小金井、小平、西東京、調布、狛江、国立、国分寺、東久留米、清瀬、多摩
というところだ。脱原発運動が盛り上がってるところや、生活者ネットの強いところ、共産党の強いところ、菅のお膝元などが言える。脱原発を一本化してまとまることは陣営のもっている力をただのたし算でない結果に結びつけることにできたかもしれない。しかし、今回それがなぜできなかったのか。それは、脱原発だけが今の社会で問題になっているわけではない。多義にわたり社会問題を論じることで原発・エネルギー問題も論じなければならないというところに一致点が見いだせなかったからだろう。また、そのようなことに関し、紳士的な討論も、検討もされなかったからだ。

 当初の予想を覆し、宇都宮>細川となったわけだ。
両者の違いはなんだったのか。宇都宮<細川となったところは、
  港、新宿、台東、文京、目黒、世田谷、渋谷、武蔵野、町田、瑞穂町、日の出町、檜原村、新島村、神津島村、八丈町
宇都宮<田母神となったところは、
  千代田、中央
である。一言で言えば反共・嫌共市民派の方々、親新自由主義的な方々が多いところ=共産党が弱いところで宇都宮が弱かったと。ま、細川の方が知名度あり、宇都宮より勝つのは当たり前、舛添と細川が競り合うと思って、「よりまし」細川という選択をした方も多いかもしれない。しかし、地域性を考えると上記のことも言えるのではないだろうか。

 脱原発がさまざまな社会の不条理・おかしさに目が向くきっかけであることを願っている私は、宇都宮を支えたみなさんの奮闘を応援するとともに、運動は選挙ではないのだから脱原発で一致してきた細川支持の人たちと再び共同を広げて欲しいと都外から望んでいる。

2014年2月15日土曜日

都知事選 猪瀬辞職考

今回の都知事選は猪瀬の金権疑惑辞職から始まった。
そもそも猪瀬は石原の後継者だったが、
対東電への急先鋒のイメージは石原とは違うように思えた。
また、都議会の自民党ともそんなにうまくいっていなかったらしく、
オリンピック決まったら言いたいことは言っていくというような解説を聞いたことがある。
それでふってきた徳州会からみでの辞職。
何だかストーリーができていたかのような感じだ。

そもそも徳田は現役の政務官。
なんでそんな人の選挙違反が捜査可能なのか。
支持率の高い安倍政権にわざわざ打撃があるようなものが…。

ひとつは猪瀬を巻き込むことが狙いで始まったのではということ。
だからあっさり政務官辞職を受け入れ、本人は雲隠れ。
家族・グループの選挙違反と猪瀬追及で話題はもたれ、
安倍政権には打撃はなかった。
捜査当初からの安倍首相や菅官房長官の余裕の顔はこういいうことだったのかと思いたくなる。

もうひとつは奄美の徳田支配を打破するということ。
今の通常国会に奄美・小笠原特措法というものが出されるようだ。
振興策=カネ・利権の匂いのする法律だ。
その前に奄美での徳田支配を弱体化することで本土の資本にもチャンスを与えることが狙いだったら。
あ、小笠原というのは東京都でしたね。

検察が動くということはウラがある。
そう思ってしまうのですが…